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■主宰近江木の実へ1問1答
――普段の練習は厳しいですか?
あまり厳しくないですね。ほんとはもっと厳しい方がいいのかもしれないけど。
自分の性格に沿ってやってます。役者の側の意識や要求がもっと上がってくれば変わるかもしれないですが。
――そうすると初心者向けですか?
多分にそうですね。未経験者は入りやすい方だと思う。劇団は雰囲気的にはアットホームな感じですね。
何も知らない人にいきなり修行を強いるのはできませんから。
大事なことをひとつひとつ丁寧に教えていきたいです。それが一番早道です。
――劇団員の様子はいかがですか?
いろいろいますね。ま、プロフィールの方見てもらえればわかりますけど。
ほとんどが20代だけど個性的な連中じゃないかと思ってる。
だけど全体的に押しが弱いかな、人がいいって言うのか、主宰に似てくるのかね?
単に経験不足だからかもしれないので、最近は彼らにいろいろ任せるようにしています。
――気になることはありませんか?
最近は僕もあまり練習出れないんで大きいことは言えないんだけど、
基礎的な練習がおろそかになると演技の上達は遅れます。
少しずつでいいので効果的にやれるようにもっていきたいですね(団員募集のとこに基礎練習が紹介されてます)。
ちなみにうちのモットーは規約にもありますが、「自覚・責任・コミュニケーション」です。
――演劇をこころざそうという人にひとこと。
生の舞台をたくさん観る事が何よりも大事。
地域のアマチュアのものも話題になってるプロの(あるいは小劇場系の)ものも両方観るのがベスト。
それから今はワークショップがはやりなので、そういうのを見つけて参加してみるのもいいと思う。
何かしら発見があります。
ちなみにうちも劇団内ワークショップというのを始めたので興味があればぜひ問い合わせして下さい。お待ちしてます。
――最後はしっかり宣伝になりましたね。ありがとうございました。
■近江木の実、演劇の面白さを語る。
何が面白いって、やっぱり人かな。つまり役者。人のからだが声や言葉も含めてそのまま素材になるのが面白い。
音楽や美術、文学それから映画もそうだけど自分を通す道具立てがあって、
それがまぁ芸術作品になるけど、芝居はその人の在りようがすべて。
もちろんその在りようを演技として洗練させ表現のレベルにもってかなくちゃならないんだけど、
そのユニークさはかけがえのないものだと思う。
ちょっとかっこいい言い方をすると、ユニーク(独自)だけれども人間の表情の普遍的な美しさがそこにあるっていう感じ。
ほかの芸術が人間を超えるものに触れる感動をもたらすとすれば、
演劇は相対的に人間にとどまる感動がにじむものとでも言うのかな、うまくは言えないところだけど。
あと面白いと言えばやはり「生もの」というところ。これはある意味怖さもある。
音楽の生演奏なんかとこのへんは似てるけど、お客さんとのコミュニケーションは一体感を生みやすい音楽と違って繊細で、かつ多様。
しかも複製度が高くないので(ビデオ再生では伝わらないものが多い)、生の舞台を観るというのはとても貴重だし価値もあると思う。
そのほか作る側から言えば、もともとコラボレーションの要素が強いジャンルだけど異分野の協働という楽しさがある。
脚本(文芸性)、役者(身体性)、演出スタッフ(解釈+装飾性)、
そしてそれらが十全に機能するための組織性。要するに合作による相乗効果が期待できるのだ。
よく言うみんなで一つのものをつくる喜びというか連帯感というのは確かにあって、
そこに芝居作りは大変とわかっていながら続けたくなる原動力があるんだと思う。
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