PLAY ACROSS 2nd STAGE in Shizuoka

面会

1、気弱な男、後藤が無実の罪で捕まった。容疑は強盗殺人だ。犯人の名が「後藤」、彼の所持品が事件に使われたということで捕まったようだ。面会に来た父親は罪を認めてしまったらしい息子に、無罪の主張を貫き通すように促す。が、アリバイも猫と遊んでた程度しかない後藤は意志を強く持てない。父親は冤罪事件に強い弁護士に依頼する旨を言い、最後に息子の癒しグッズでもあるリラックマのクマオを差し入れする。クマオと再会し、大喜びの後藤。
2、冤罪事件に強い弁護士が面会に。取り調べでクマオが重傷を負ったうえ、後藤に不利な証拠が次々あがっていた。不審の念を抱く弁護士。後藤のアリバイを裏付ける猫の飼い主がサザエさんらしき人物ということがわかるが、何の決め手にもならない。弁護士は取り調べの様子をノートにメモするように指示し、さらに死者(被害者)と話ができる女性を紹介すると約束した。彼女に頼めば真犯人が見つかるという。一縷の望みをたくす後藤。
3、後藤の無二の親友、よしおが訪れる。よしおは見るからに女性のいでたち。二人は何と女装仲間!だったのだ。よしおは、監視している顔色一つ変えない人形のような警官を不審に思い、じろじろ見るが、後藤に制せられる。後藤はよしおに、アリバイを証明する目撃者になってほしいと依頼する。ただし女装はNG。よしおは泣く泣くかつらを外す。(よしおの頭を)見ちゃいけないと、クマオを抱き寄せる後藤。仲のいい後藤とクマオを見てつぶやくよしお。「後藤君、それ浮気」。
4、警官の顔はまるで仮面をかぶっているかのよう。冷たく無表情だ。後藤は暴力を恐れ、警官に無罪を訴えることができない。思わず冤罪と口走ってしまい、クマオがけちょんけちょんにされる。「クマオー、ごめんよ。僕のせいでこんなことになって。もう少しの辛抱だよ」
5−1、弁護士から依頼を受けたという猫田がやってくる。死者と話ができるという女だ。女は言う「闘うことを恐れちゃいけません」。まずは仮面顔の警官に罵詈雑言を浴びせる指示。「警察のくそ野郎」。小声気味の後藤に警官は何の反応もしない。次に猫田はずかずかと警官に歩み寄り、その仮面顔を平然と殴りつけるや、後藤にも真似するように言う。が、そんなことできるわけがない。猫田はついに死者を呼び出す呪文を唱え始めた。「エンザーイーヤー、エンザーイーヤー」
5−2、死者が次々女にとりついた。最初の死者は後藤は犯人でないと明言。何と犯人はそこにいる警官だと言う。次にとりついた被害者は警官を「後藤」だと名ざしし、最後の被害者は警官を呪い殺すとまで言い放つ。衝撃を隠せない後藤。その時、何とクマオが猫田にとりついたのだ。「よくもボクをいじめたな」。重体となったクマオはすでにコト切れていたのだ。「長い間ありがとう。ボク先に行くよ」。泣き叫ぶ後藤。その後死者たちは次々猫田にとりつこうとし、彼女は狂乱の果てにその場で気を失う。後藤は猫田の首に鈴を発見、「ネコ・・?」。目をさました猫田は去り際にこう言い残す。「遊んでくれてありがとね、お礼しときたくて」。
5−3、クマオを殺された後藤は勇気をふり絞り、警官に告げる。「僕は・・悪くない」「お巡りさんも、後藤・・?」。と、その時、サングラスの男が登場。後藤を相棒と呼ぶや、机に包みを置いた。「俺が持っててもしょうがないから返しとこうと思って」。目を白黒させるばかりの後藤。「死刑だけは勘弁してくれって言っといてやるよ」そう言い残し男は去った。残された包みから出てきたのは何と拳銃だった・・
5−4、身に覚えのない後藤。必死に弁解しようとして気づく、「まさか、お巡りさんもグル?」。迫る警官に後藤は思わず銃を向ける。「犯人は僕じゃない!」そう叫び、後藤は警官を撃ってしまう。同時に後藤はそれまでの自分とも決別したのだった。それが本当に罪を負うことになってしまったとしても・・。「・・父さん、真犯人は僕がやっつけた。後藤はすぐそばにいたんだ・・」。後藤は倒れた警官に歩み寄り、顔の仮面をはがし、自分の顔に付けかえる。そして次の面会者を待つべく、椅子に座ったのだった・・。

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